~RUSSELLを着ると夏を感じる~

アスレチックウェアの雄といえばChampionだ。
カレッジやミリタリーのトレーニングウェア需要と共に成長し、進化してきたアスレチックウェア。その中での存在感という点では、Championがずば抜けている。
しかし、忘れてはならないのがRUSELLである。

RUSSELLとChampionは、ライバルとして共に切磋琢磨し、アスレチックウェアを大衆に広めた。
言わばRUSELLは、アスレチックウェアのもう一つの巨星なのである。

DP Fit For Line BY RUSSELL

紹介するRUSELLは、比較的年代の新しい1980年代のモデル。
大学のカレッジ向けに製造されたものだ。

ラッセルアスレチックTシャツ画像

TRI BLEND

ラッセルTシャツ画像
霜降りのボディ アメリカンラバープリント

コットン・ポリエステル・レーヨンの3種類の糸を使ったTRI BLENDの生地を使い、肌触りや耐久性、速乾性などを上げている。また伸縮性に優れ、フィット感は良好だ。

胸元のWashington State Universityのロゴが、カレッジTとしての役割を主張している。プリントは染み込みに見えるがアメリカンラバーだ。

ディテール

アメリカのTシャツらしく、各部は二本針による縫製と、首元はバインダーネックになっている。袖の縫製のみ、ブラインドステッチになり、伸縮性を向上させている。
ヘザーグレーのボディは丸胴で編まれている。

襟元のタグには「DP Fit For Line BY RUSSELL 44% POLYESTER 43% COTTON 13% RAYON」の表記があり、裏をめくると☆のマークとCRAFTED WITH PRIDE IN U.S.Aのコピーが入る。80S以降のU.S.A製品ではお馴染みのロゴである。

タグにある「DP」という文言に関しては分からない。RUSELLはブランドやラインを多種展開していたので、その内の一つなのだろう。

混紡かコットン100%か

COTTON100%はアメリカのTシャツではお馴染みだが、混紡素材のTシャツも独自の存在感がある。化繊が入ることにより、Tシャツの厚みを下げ、しなやかな着心地になると同時に型崩れを防止し、速乾性と耐久性が増す効果があるのだ。
風合いのCOTTONか、イージケアの混紡か。この辺りの素材の構成は好みの問題だが、どちらも甲乙つけがたい魅力を放っている。

デザイン・着心地・雰囲気。
80sのTシャツは、3拍子揃っている。
これが90年代に入ると、南米生産のボディが増え、Tシャツの雰囲気はガラリと変わる。

ボディだけではなく、プリントにも変化は現われる。
90年代に入り、プリントの品質が高くなってしまったことによって、皮肉なことにカレッジTの味わいが損なわれてしまった。

のっぺりした均質なプリントは、かすれたり、色褪せたりしない代わりに、洗い込んでも味が出ない。それがデザイン面での弊害となり、カレッジTはお土産物屋で売られているライセンス商品のような味気ない雰囲気に変貌してしまうのだった。
そうした数々の要因が積み重なって、カレッジTの黄金期は幕を閉じる。

今回紹介したTシャツは、古着屋のレギュラーコーナーで4000円以下の安価で購入したものだ。80Sという中途半端な時代性もあるが、RUSSELLブランドのためにプライスが抑えられていることも事実だ。これがChampionならば、程度の良いモデルならば最低でも倍の値段がすること間違いない。
比較的安価に購入できることも、RUSSELLの魅力なのかもしれない。

RUSSELL カレッジTシャツ USA製 古着屋で3~4,000円ぐらい ―2018-05-29―

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https://i2.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/05/russell-eye.jpg?fit=600%2C450https://i2.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/05/russell-eye.jpg?resize=150%2C150asdaj1278衣類~RUSSELLを着ると夏を感じる~ アスレチックウェアの雄といえばChampionだ。 カレッジやミリタリーのトレーニングウェア需要と共に成長し、進化してきたアスレチックウェア。その中での存在感という点では、Championがずば抜けている。 しかし、忘れてはならないのがRUSELLである。 RUSSELLとChampionは、ライバルとして共に切磋琢磨し、アスレチックウェアを大衆に広めた。 言わばRUSELLは、アスレチックウェアのもう一つの巨星なのである。 DP Fit For Line BY RUSSELL 紹介するRUSELLは、比較的年代の新しい1980年代のモデル。 大学のカレッジ向けに製造されたものだ。 TRI BLEND コットン・ポリエステル・レーヨンの3種類の糸を使ったTRI BLENDの生地を使い、肌触りや耐久性、速乾性などを上げている。また伸縮性に優れ、フィット感は良好だ。 胸元のWashington State Universityのロゴが、カレッジTとしての役割を主張している。プリントは染み込みに見えるがアメリカンラバーだ。 ディテール アメリカのTシャツらしく、各部は二本針による縫製と、首元はバインダーネックになっている。袖の縫製のみ、ブラインドステッチになり、伸縮性を向上させている。 ヘザーグレーのボディは丸胴で編まれている。 襟元のタグには「DP Fit For Line BY RUSSELL 44% POLYESTER 43% COTTON 13% RAYON」の表記があり、裏をめくると☆のマークとCRAFTED WITH PRIDE IN U.S.Aのコピーが入る。80S以降のU.S.A製品ではお馴染みのロゴである。 タグにある「DP」という文言に関しては分からない。RUSELLはブランドやラインを多種展開していたので、その内の一つなのだろう。 混紡かコットン100%か COTTON100%はアメリカのTシャツではお馴染みだが、混紡素材のTシャツも独自の存在感がある。化繊が入ることにより、Tシャツの厚みを下げ、しなやかな着心地になると同時に型崩れを防止し、速乾性と耐久性が増す効果があるのだ。 風合いのCOTTONか、イージケアの混紡か。この辺りの素材の構成は好みの問題だが、どちらも甲乙つけがたい魅力を放っている。 デザイン・着心地・雰囲気。 80sのTシャツは、3拍子揃っている。 これが90年代に入ると、南米生産のボディが増え、Tシャツの雰囲気はガラリと変わる。 ボディだけではなく、プリントにも変化は現われる。 90年代に入り、プリントの品質が高くなってしまったことによって、皮肉なことにカレッジTの味わいが損なわれてしまった。 のっぺりした均質なプリントは、かすれたり、色褪せたりしない代わりに、洗い込んでも味が出ない。それがデザイン面での弊害となり、カレッジTはお土産物屋で売られているライセンス商品のような味気ない雰囲気に変貌してしまうのだった。 そうした数々の要因が積み重なって、カレッジTの黄金期は幕を閉じる。 今回紹介したTシャツは、古着屋のレギュラーコーナーで4000円以下の安価で購入したものだ。80Sという中途半端な時代性もあるが、RUSSELLブランドのためにプライスが抑えられていることも事実だ。これがChampionならば、程度の良いモデルならば最低でも倍の値段がすること間違いない。 比較的安価に購入できることも、RUSSELLの魅力なのかもしれない。 RUSSELL カレッジTシャツ USA製 古着屋で3~4,000円ぐらい ―2018-05-29―クローゼットの中を私物を研究してゆくブログです