食わず嫌いの帽子

私的な食わず嫌いの帽子といえば、ベレー帽だった。
イメージ的には、漫画家や、海外の軍隊の特殊部隊の制帽としての、ベレー帽である。
あるいは、革命のアイコンである“チェ・ゲバラ”が愛用していたことでも、イメージが湧いてくる。

1、古代ローマ・バスク地方

芸術家やミリタリーではお馴染みのベレー帽、どこかスノッブな香りもする。
Wikipediaによると、出自はフランスとスペインの境界上にあるバスク地方なのだという。

バスク地方画像
出典:wikipediaより バスク地方はスペインとフランスにまたがる

起源は古く、ベレー帽の原型は、古代ローマ時代からかぶられているのだそうだ。
庶民から貴族まで幅広く愛用し、現在に至るという、長い歴史を持つ帽子なのだ。

牧歌的でありながら、アートな香りがするのは、数々の芸術家が愛用したことによるイメージの定着によるものか、それとも、古代ローマの思索的な文化の残り香の残滓なのかは定かではない。

バスクシャツ画像
ベレー帽とバスクシャツ

若い女の子から、稀代の革命家まで似合うベレー帽。
私のようにかぶる前から、食わず嫌いをしている人が、実は多いのではないだろうか?

2、右か左か、それとも前か後ろか

ベレー帽の、もう一つの特徴といえばあやふやなところだろう。
帽体の頭頂部がお余りになる。左右対称にするのか、それともアシンメトリーにするのか、ベレー帽はかぶり方ひとつで、イメージが180度変わる。

ベレー帽画像
カラフルなベレー帽

髪の毛のように、右に分けてもいいし、左に分けてもいい。後ろにも、前にも傾けられる。深くもかぶれ、ちょこんと乗せるように着用することができ、老若男女のすべからずに似合うようになっている。

偏見を抜きにしてかぶってみると、これがなかなか悪くない。

3、2つのベレー帽

ベレー帽には、大きく分けて二つのタイプがあるそうだ。
バスク・ベレーとアーミー・ベレーである。

見分け方は、帽体のトップにある「チョボ(短いひも状の飾り)」のあるなしで判別できる。
バスク・ベレーのクラウンのトップには、ちょこんとした茄子のへたのようなチョボが必ずある。

ベレー帽女性画像
バスク・ベレーをかぶりスケッチ中のフランス人女性

アーミー・ベレーは、かぶり口に縁取りがあり、トップ中央のチョボはない。
第二次世界大戦以後、各国の軍隊に取り入れられるように、普及していったのが、アーミー・ベレーなのだそうだ。

バスク・ベレーはユニセックスだが、アーミー・ベレーはメンズライクである。
お揃いのベレー帽をかぶった軍隊の姿には、威厳と規律があり、洗練もされているが、戦争の気配もにじんでいる。

4、無銘のフランス・メイド

私の所有しているのは、バスク・ベレーのチャコールグレーカラーだ。
フェルト上の帽体には、放射状の織り目が付いていて、てっぺんにはチョボがある。
フランス製。インポーターの、プライムコーポレーションが輸入販売している。ブランド名の記載はなく、無銘である。

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スベリがないために、やわらかなかぶり心地がする。
ウール100%で作られており、丸めるとポケットに納まる。
ベレー帽は、ジーンズと同様、気取らずに、ラフにかぶるのが似合うような気がする。

バスク・ベレー フランス製 ¥4,000円 ―2019-01-13―

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