CAMP7のストーリー

CAMP7は数々のアウトドアブランドで、プロダクションマネージャーをしていた人物が創業したブランドだ。
黎明期のアウトドアブランドの創立メンバーと同様に、自身もきっとアウトドアを楽しむ人物であったのだろうと推測する。

吟味された素材を使い、アウトドアでの使用を前提とした商品がラインナップされていた。
その通好みのディテールは、理想のブランドを追い求めCAMP7を創業にこぎつけた思い入れもたっぷり込められていることが分かる。

1970年代から80年代にアウトドアブランドとしての地位を確立したCAMP7は、他のアメリカブランドがそうであるように、90年前後に消滅してしまったようである。
人件費や材料費などの高騰、諸説の事情から国内生産が難しくなっていったこの90年前後というのは、アメリカブランドの転換期に当たり、ブランドを畳み、生産拠点を海外へ移す企業が数えきれないほどあったのだ。

1、ライセンスブランドとしてのCAMP7

camp7タグ画像
ライセンスのブランドタグ

今現在のCAMP7は創業者の手を離れ、ライセンスブランドになっている。
日本ではライトオンというジーンズショップのチェーンが商標をレンタルしているようで、CAMP7ブランドの商品を独占的に販売している。

残念ながら、創業者がこだわっていたアウトドアユースでのリアルクローズという理念はない。あるのは、アウトドアテイストのリーズナブルなウェアとグッズだけだ。

2、CAMP7のダウンジャケット

紹介するのはCAMP7のライセンス商品だ。
2009年に発売されたダウンジャケットである。

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X-WASHウォッシャブルダウンジャケット

2009年に発売された当時は“洗える”ことと“650フィルパワーのプレミアムヨーロピアンダウン”を使っていることがセールスポイントだったようである。
気軽に洗えることをアピールするために、X-WASHというネーミングを与えられている。

3、メリット

着ぶくれしない厚みでインナーにはちょうどいい。
しなやかな生地は着心地もよく、小雨程度なら弾く撥水力がある。
インナーダウンとしてはレベルの高い保温力があるのは、650フィルパワーの恩恵だ。

4、デメリット

着用して数年が経過して、生地に小さな穴が開き始めた。
これは生地の表面処理にポリウレタン樹脂のコーティングを使ったことが原因で起こる、経年劣化なのだと思う。たき火の火の粉が飛んだような、約1ミリのピンホールが開いてしまっている。そこからダウンがもれるようになってしまった。穴の数は年々増えてきている。

5、まとめ

過去と現在のCAMP7は全く別物の存在といっていい。
かつての名門ブランドが名実共に甦ることが望ましいが、現実的には厳しいだろう。

こうした消滅したアウトドアブランドの復刻が時折話題になるが、当時の面影やイデアを持っているのかは疑問だ。MADDEN・ROCKY MOUNTAIN・WILDERNESS EXPERIENCE・HOLUBARなどを含め、やはりオリジナルの魅力には遠く及ばないのではないだろうか?
CAMP7もその例に漏れない。

とはいってもインナーダウンとして入手したので、実用性には満足している。
小穴が開くことを除けば、と付け加えなくてはならないのが残念なのだ。

CAMP7 X-WASHウォッシャブルダウンジャケット 定価¥12,800 ―2018-01-26―

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