~MADE IN ENGLANDのかばん~

brady avon画像
15年選手のBradyのバッグ、モデル名はAvonという。
釣り人にはお馴染みのフィッシングバッグを、一世紀に渡って作り続けている老舗中の老舗のかばんメーカーだ。

Bradyの歴史

ブレディバッグ画像
Bradyの歴史を紐解くと、創業は1887年。
英国のバーミンガムでJohn & Albert Brady兄弟が始めたブランドである。

当初はガンケースをメインに作っていたが、次第にアウトドア用のかばん製造に主軸を移していった。
世代交代をしながらファミリービジネスでブランドを築き、途中で大戦を挟み、工場の閉鎖などの苦難を乗り越えながら優れたかばんを作り続けた。

ブランド誕生からから1世紀を経て、創業家から他社へ経営権を譲渡しつつも、伝統的な製法は今も変わらず守り続けられている。
現在は英国バーミンガム郊外に工場を持ち、20人ほどの職人がBradyのかばんを製造している 。

Bradyの何が凄いかというと、その耐久性だ。
アンティークショップやVintage古着店では、年季の入ったBradyのバッグを購入することが出来る。
それは半世紀前のものだったり、場合によってはさらに古いものだから驚きだ。
ヨーロッパらしい物持ちの良さにも感心するが、幾星霜を耐えるBradyのかばんの品質の高さも尋常ではない。まさに伝統と技術が織りなす業の賜物だ。

ディテール

私の持つAvonは、1950年にリリースが開始された定番モデルである。
小ぶりなボディは、タウンユースでの使用もしやすく、人気のあるモデルだ。

ラミネートキャンバス素材に、ブライドルレザーのトリム、ミリタリー・スペック同等のウェビングストラップで構成されている。
金具パーツは良質な真鍮製で作られており、開閉にはスナップボタンというシンプルな作りだ。
ボタンを外しフラップをめくると、内部にはジッパーもポケットも無しのクラシックな装い。

Bradyディテール画像
ミリタリー・スペックのウェビングストラップ

背負い心地

背負い心地もさぞかしクラシックなのかと想像すると、その予想は見事に裏切られる。
ミリタリー・スペック仕様のウェビングストラップはあくまでマイルドに、体に寄り添ってくれる。

背面に固定され、ループ状になったストラップはきっちり荷重を支えながら、ノンストレスな着用感を与えてくれる。Bradyのストラップは、腰があるのにやわらかい、良質な素材である。
ストラップがごわごわして固くて、肌が擦れるのではないかという心配は一切杞憂だと進言したい。

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Bradyのエイジング

ところでこの本体のキャンバス素材。
耐水性を上げるために3層構造になっている。
使い込むと表面のキャンバスが薄れ、ところどころ変色してゆく。
黒っぽく見えるのは汚れではなく、防水を担うポリウレタンの層が露出して見えるからだ。
相当長い間使い込まなければ、こういったエイジングはされないので、安心して欲しい。
生地は薄くなるけれど、愛着は増してゆく、それがBradyの魅力でもある。

もう一つの魅力はクラシックな装いだ。
Bradyの持つカントリーな雰囲気が、持ち主を牧歌的で親しみやすい人物に見せてくれる。
Bradyを持つと、実際になんだか心が和むような気がするから不思議だ。

人間の持つ感覚に浸透してゆく心地さ、それが人々に支持され愛される理由になる。
伝統を帯びる秘訣は、案外こんなところに隠されているのではないだろうか。
Bradyのかばんには創業130年超の魅力がたくさん詰まっているようだ。

Brady Avon England製 参考価格12,000円 ―2018-06-03―

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