MADE IN USA ワークブーツ

レッドウィング→ウエスコ→ホワイツという流れは、ラギッドなUSAブーツを語る上では欠かすことの出来ない大きな流れになっている。

レッドウィング ウエスコ ホワイツ ロゴ

レッドウィング・ウエスコ・ホワイツを履くということは、アメリカのブーツカルチャーを無言の内で語ることに他ならない。

ホワイツとウエスコ

創業年はホワイツが1860年以前。ウエスコが1918年である。
ワークブーツの雄として、共に100年ブーツを作り続ける企業である。
創業地はそれぞれ違うものの、現在はアメリカ西海岸の北部の隣り合う州に、それぞれの拠点を構えている。ホワイツはワシントン州。ウエスコはオレゴン州。地理的には正にお隣さんなのである。

補足用地図
赤がワシントン州 青がオレゴン州

これらの共通点は、ブーツ作りにも反映されている。
ステッチダウン製法や、肉厚なビブラムソールなど、類似点が見られる。
客層も、ロガーやファーマーなどに向けた製品ということで、これまた共通項が見られる。

クローゼットクロージングは、ウエスコもホワイツも、どちらも所有し履いたことがある。
どちらも魅力的なブーツで、甲乙付け難く、ハイクオリティ&ヘビーデューティーなブーツだった。

ウエスコのボス

ウエスコ画像
WESCO BOSS

とにかくハードでワイルド。
Vibram #100ソール。11インチハイト。革が板のように固く、履くたびに靴擦れが出来た。

ホワイツのセミドレス

ホワイツ画像
White’s Semi-Dress

張り出したコバに圧倒される。恐る恐る足を入れると、意外にも繊細なフィット感。
これはアーチイーズという、土踏まず部分がせり出した構造が大きく寄与しているのだそうだ。

一生モノへの懺悔

正直なところ、ホワイツに興味は持たないようにしていた。
なぜなら、過去に、デイトンやウエスコのハードなブーツを所有して、持て余してしまった経験があるからだ。

街を散策したり、歩くことが好きな自分にとって、重くクッション性の低いブーツよりも、スニーカーやフラカップのブーツなど、軽量な靴の方がスタイル的にもしっくり馴染んだ。
シューラックで飾り物になってしまったデイトンとウエスコは、結局ほとんど履くこともなく手放したのは、だから必然の結果だった。

ホワイツを初めて見た時は、その圧倒的なクオリティの虜になると同時に、過去に所有していたデイトンとウエスコのことが頭をよぎった。
ライフスタイルに合わない靴を所有することには、罪悪感に似た感情がある。

6万円以上する価格も気になった。
ラフに扱うブーツとしては、自分の価値基準では高価過ぎた。

服も靴も使ってなんぼ、それがリアルクローズであり、物と人との付き合い方の絶対条件に他ならない。
ホワイツに対する憧れは急ブレーキが掛かり、以後そのまま封印された。

再びWhite’s Boots

そんな二律背反する思いを抱きつつ、ホワイツに偶然の再会。
購入するつもりは99%なかったが、成り行きで試着することにした。
そうして試着のために足を入れた瞬間、吸いつくような感触に支配された。
思いを振り払うように立ち上がると、地面に根を張ったようなしっかりした安定感が伝わってくる。

ホワイツブーツ

歩いてみると、足が自然と前へ進む。
手に持つと重いが、履いてみると不思議と重さは感じなかった。
堅牢だが、柔軟で、足にフィットする造形のバランスが素晴らしい。

ホワイツブーツ画像

偶然の再会に続く、この絶妙な履き心地。
ホワイツに対する屈折した思いを払拭させるには十分だった。

Semi Dress

久しぶりに購入したブーツは、ホワイツのセミドレス。
タウンユースや、軽いアウトドアでの使用を想定されたブーツだ。

ホワイツ特有の迫力はあるものの、その名の通り、ドレスシューズの品も兼ね備えている。セミドレスは、アメリカではオフィスワークにも使用されることがあるのだそうだ。

Semi Dress ブーツ
White’s Boots Semi Dress

何にでも合わせやすいセミドレスは、使い勝手に優れていた。
履き心地も良好で、手軽に履いて出掛けられるために重宝している。
5インチという高さのため、シューレースの編み上げもそれほど苦にはならない。

何よりも、各部の作りの良さ、レザーの質感など、履いていて楽しくなるブーツである。

一生モノのブーツを手に入れたとは言わない。
好みは変わるものだし、状況に応じてTPOを選ぶことは致し方ないことだからだ。
それに、一生モノであろうブーツを、過去2度も手放した経緯がある。

実用品として、ホワイツと付き合ってゆこうと思っている。
気負わず、気取らず、何気なく、普段着感覚で履いてゆくのが、一番いいのだから。
暑かった夏も間もなく終わるだろう。これから季節は秋に入る。ブーツの似合う季節が到来する。

 Semi Dress

White’s Boots Semi Dress セミドレス・ブーツ 参考価格60,000円 米国製
―2018-08-27―

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https://i0.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/08/whites.jpg?fit=240%2C240https://i0.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/08/whites.jpg?resize=150%2C150asdaj1278SHOESMADE IN USA ワークブーツ レッドウィング→ウエスコ→ホワイツという流れは、ラギッドなUSAブーツを語る上では欠かすことの出来ない大きな流れになっている。 レッドウィング・ウエスコ・ホワイツを履くということは、アメリカのブーツカルチャーを無言の内で語ることに他ならない。 ホワイツとウエスコ 創業年はホワイツが1860年以前。ウエスコが1918年である。 ワークブーツの雄として、共に100年ブーツを作り続ける企業である。 創業地はそれぞれ違うものの、現在はアメリカ西海岸の北部の隣り合う州に、それぞれの拠点を構えている。ホワイツはワシントン州。ウエスコはオレゴン州。地理的には正にお隣さんなのである。 これらの共通点は、ブーツ作りにも反映されている。 ステッチダウン製法や、肉厚なビブラムソールなど、類似点が見られる。 客層も、ロガーやファーマーなどに向けた製品ということで、これまた共通項が見られる。 クローゼットクロージングは、ウエスコもホワイツも、どちらも所有し履いたことがある。 どちらも魅力的なブーツで、甲乙付け難く、ハイクオリティ&ヘビーデューティーなブーツだった。 ウエスコのボス とにかくハードでワイルド。 Vibram #100ソール。11インチハイト。革が板のように固く、履くたびに靴擦れが出来た。 ホワイツのセミドレス 張り出したコバに圧倒される。恐る恐る足を入れると、意外にも繊細なフィット感。 これはアーチイーズという、土踏まず部分がせり出した構造が大きく寄与しているのだそうだ。 一生モノへの懺悔 正直なところ、ホワイツに興味は持たないようにしていた。 なぜなら、過去に、デイトンやウエスコのハードなブーツを所有して、持て余してしまった経験があるからだ。 街を散策したり、歩くことが好きな自分にとって、重くクッション性の低いブーツよりも、スニーカーやフラカップのブーツなど、軽量な靴の方がスタイル的にもしっくり馴染んだ。 シューラックで飾り物になってしまったデイトンとウエスコは、結局ほとんど履くこともなく手放したのは、だから必然の結果だった。 ホワイツを初めて見た時は、その圧倒的なクオリティの虜になると同時に、過去に所有していたデイトンとウエスコのことが頭をよぎった。 ライフスタイルに合わない靴を所有することには、罪悪感に似た感情がある。 6万円以上する価格も気になった。 ラフに扱うブーツとしては、自分の価値基準では高価過ぎた。 服も靴も使ってなんぼ、それがリアルクローズであり、物と人との付き合い方の絶対条件に他ならない。 ホワイツに対する憧れは急ブレーキが掛かり、以後そのまま封印された。 再びWhite’s Boots そんな二律背反する思いを抱きつつ、ホワイツに偶然の再会。 購入するつもりは99%なかったが、成り行きで試着することにした。 そうして試着のために足を入れた瞬間、吸いつくような感触に支配された。 思いを振り払うように立ち上がると、地面に根を張ったようなしっかりした安定感が伝わってくる。 歩いてみると、足が自然と前へ進む。 手に持つと重いが、履いてみると不思議と重さは感じなかった。 堅牢だが、柔軟で、足にフィットする造形のバランスが素晴らしい。 偶然の再会に続く、この絶妙な履き心地。 ホワイツに対する屈折した思いを払拭させるには十分だった。 Semi Dress 久しぶりに購入したブーツは、ホワイツのセミドレス。 タウンユースや、軽いアウトドアでの使用を想定されたブーツだ。 ホワイツ特有の迫力はあるものの、その名の通り、ドレスシューズの品も兼ね備えている。セミドレスは、アメリカではオフィスワークにも使用されることがあるのだそうだ。 何にでも合わせやすいセミドレスは、使い勝手に優れていた。 履き心地も良好で、手軽に履いて出掛けられるために重宝している。 5インチという高さのため、シューレースの編み上げもそれほど苦にはならない。 何よりも、各部の作りの良さ、レザーの質感など、履いていて楽しくなるブーツである。 一生モノのブーツを手に入れたとは言わない。 好みは変わるものだし、状況に応じてTPOを選ぶことは致し方ないことだからだ。 それに、一生モノであろうブーツを、過去2度も手放した経緯がある。 実用品として、ホワイツと付き合ってゆこうと思っている。 気負わず、気取らず、何気なく、普段着感覚で履いてゆくのが、一番いいのだから。 暑かった夏も間もなく終わるだろう。これから季節は秋に入る。ブーツの似合う季節が到来する。 White’s Boots Semi Dress セミドレス・ブーツ 参考価格60,000円 米国製―2018-08-27―クローゼットの中を私物を研究してゆくブログです