「僕のあの帽子どうしたでせうね」

はじめて見た時は、懐かしい帽子だなと思った。
はじめてなのに、はじめての気がせず。野球帽のようでありながら、野球帽にあらず。ころんとしたワークキャップのようでいて、ワークキャップともちょっと違うような。
そんなふしぎであやふやな既視感と、古い映画の登場人物がかぶっているようなノスタルジックな雰囲気が私の心を捕らえた。

DECHO×ANACHRONORM BALL CAP

DECHO×ANACHRONORM BALL CAP

帽子の名前はDECHO×ANACHRONORMのBALL CAPという。
アパレルメーカーのANACHRONORMが、帽子専業メーカーのDECHOに別注して出来た帽子だ。

どちらのメーカーも、古き良き時代のプロダクトを、現代の技術によって再構築することを得意としているメーカーである。なるほど、だからノスタルジックな香りがするのにも合点がいった。
しかしよくある復刻ではなく、懐かしさの中にさりげなく現代を反映させているところがみそである。

たとえばリベット。
前面左右と後ろ身頃にかしめられたリベットは、クラシックで無骨なディテールだ。
つば(ブリム)裏には牛革が奢られている。ブリムの右側にはDECHOと刻印されたメタルのワニカンがアクセントとして配されている。


帽体の6枚パネルは太めのステッチワークで繋がれ、裏返すとヘリンボーンの生地で裏打ちされているのが見える。表から見ると帽子は単色のホワイトだが、裏側は一転してオリーブとホワイトのコンビになっている。
裏側から沁み出したように、天ボタンだけはオリーブカラーをしているのは、きっと製作者の遊び心に違いない(と思う)。


新品時もさることながら、愛用し、味わいが出た時に絵になる帽子だと思う。
ノスタルジックだが古臭くなく、武骨だが親しみやすい。洗い込む内にもっともっと良くなってゆくだろう。経年変化を計算に入れ、デザインされた帽子なのだ。


Rの効いたフォルムは、そういえばどこかで見た記憶がある。
小学生の頃にかぶっていた、紅白のリバーシブルキャップと似ていないだろうか?
まさか、BALL CAPのデザインソースは、赤白帽が原点だったりして。

そんなまさかの推理はともかくとして、味わいのあるデザインと、日本製ならではの丁寧な作りには、思わず脱帽モノの帽子なのである。

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アナクロノームについて

日本のファッションブランド「ANACHRONORM(アナクロノーム)」。ブランド名のANACHRONORMとは「anachronism(良い意味での時代錯誤)」と「norm(基準)」との造語”から由来している。次の時代のヴィンテージ、そしてスタンダード”をコンセプトにして、技術的には未成熟で粗野なモノづくり感を、現代の生地・縫製・加工技術で表現。 日本の素材・技術をふんだんに使い、手作業ならではのシワ、ダメージ感、風合い、味わいを今の新しいスタイルで提案する。

出典 fashionpress https://www.fashion-press.net/

DECHOについて

岡山を拠点に2003年にスタートした、とある小さな帽子工場。
国内外の古き良きものをデザインソースに、日本人の目と技術を通して再構築した帽子づくりをしています。
量産工程に至るまで自社工場内で縫製し、一貫した意識の中で生産する姿勢を大切にしています。
着用するごとに色を変える独特の経年変化をお楽しみ下さい。

出典 DECHO公式 http://www.decho.jp/index.html

DECHO×ANACHRONORM BALL CAP 購入価格8000円位 日本製
―2018-08-04―

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