■□ウールマフラーからブランケット(毛布)は作れるのか!?□■
1、欧州のニットいいね♪
欧州のニット製品が好きだ。
冬、凍てつく欧州の気候は、豊かなニット製品を育む土壌になる。
過酷な環境で育った羊からは、寒さに負けないたくましい羊毛が収穫できる。
羊と暮らし紡がれた技術は、優れた製品を生み出す背景となる。
牧羊が盛んで、寒い国の多い欧州には、優れたニットを生み出す伝統が受け継がれているのだ。
伝統の織り成されたニット製品には、ふんだんに魅力が編み込まれている。
マフラーが増殖中
ニットやコートに比べて購入しやすいことも手伝い、マフラーが増殖してしまった。
美しいパターンと、吟味された原毛、マフラーにはニットの魅力がたくさん詰まっている。
とはいえ、20本近くのマフラーを持つのは正直宝の持ち腐れだから、思い切ってマフラーからブランケットを作ってみようと思いついた秋の一日だった。
2、材料
用意するもの。
- マフラー
- 毛糸用の針
- ウールの毛糸
あとは時間があればいい。
作り方
マフラーよりもやや長めの毛糸を針に通し、繋ぎ合わせるマフラーの裏側をスパイラルに縫ってゆく。
正式な縫い方は“巻きかがりはぎ”というらしい。
縫い合わせる生地の端と端がぴったり重なるように縫ってゆく。
出典:巻きかがりはぎ | かぎ針編みの基本 ネコジロウTV
この時、糸を引っ張りながら縫ってゆくのがポイントだ。
毛糸もマフラーも伸縮性が強いため、隙間を開けないように力加減を調整し、確認しながら縫ってゆく。
ステッチの間隔は、1.5~2センチ前後が強度的にも見栄え的にもバランス良く納まる。
参照:かぎ針のはぎかた-手編み勉強室
感想
さして難しい技術は必要ではなく、裁縫初心者でも簡単に作ることができた。
多少ステッチが歪んでもそれは、ハンドメイドの味わいになってくれる。
シングルサイズのブランケットを作るのに使ったマフラーの数は8本だった。
それぞれ長さが違ったので、片側で端を揃えた。対辺は凸凹になったものの、違和感もない。それぞれのピースがしっくり馴染み、素朴でありつつどこか懐かしさを覚える仕上がりとなった。
所用時間は、YouTubeを横目のながら縫いで、半日弱だった。
3、寝具とウール
寝具にウールを取り入れると大きなメリットがある。
ウールの特徴である調湿性がばっちり働いてくれるのだ。
調湿性と保温性
ウールは自重の40%近くの水分を吸収し、濡れても冷えにくい特徴がある。
人間は眠っている間に500ccの寝汗をかくといわれているが、ウールの寝具があることにより、優れた吸湿性によって蒸れ感は大幅に軽減される。
ウールの中に蓄えられた水分は、ゆっくり空気中に放出されるため、気化熱の発生も少なく、寝冷えを防いでくれる効果もある。
抗菌性・防臭性
ウールは天然の抗菌性を備えているから、衛生的なメリットもある。
ウールに含まれる金属イオンは、バクテリアの繁殖を抑え、ニオイの発生を防いでくれる。
防臭性の長所を活かし、現在ではアウトドアウェアのベースレイヤー(下着)としてもウールは大活躍している。
ニュージーランド産の良質で細い繊維を使っているので、”チクチク感”はなく、肌触りはいたってマイルドなのだ。
また、これらの特徴を活かし、ソックス(靴下)を製造する専門メーカーもある。
そしてもちろん、寝具としてもウールはオススメであることは言うまでもない。
4、保温性
ウール繊維には独自のクリンプ(縮れ)があり、一本一本の繊維が絡み合うことによって沢山のデッドエア(温かい空気の層)を含むことができる。またウールは熱伝導率が低く、優れた断熱性を持っている。
熱伝導率
- ポリエステル 0.20
- 羊毛(ウール) 0.37
- ナイロン 0.38
- 絹(シルク) 0.44
- 綿(コットン) 0.54
- レーヨン 0.58
- 麻(リネン) 0.63
※数値が低いほど断熱性が高い
ウールのブランケットを一枚加えるだけで、眠りは深くなる。
高い保温性と調湿性は、冬の寝具にはうってつけなのである。
5、結果は上々
ウールマフラーをリメイクして、ブランケットを作ってみた。
早速、出来上がったブランケットに包まって眠っているが、ポカポカとあたたかく、肌触りは快適そのもので、上質なブランケットが出来上がったと嬉しい気分になっている。
アイデアと根気次第で、ヒザ掛けでも、スヌードでも作れそうだ。
思っているよりもはるかに簡単なので、マフラーが余っている人は秋の夜長に針仕事をしてみるのもいいかもしれない。
6、マフラーブランドの紹介
ブランケット作成に使ったマフラー。アイルランドやスコットランドのブランドが多い。
大判ストールでブランケット
もう一枚作ってみた。
ストールを使って作ったブランケット。
大判のストールなので、2枚でシングルサイズのブランケットが完成した。
柄の方はJOHN TULLOCH、赤紫の方はFranco Bassiで、スコットランドとイタリアのタッグなのである。
WOOLマフラー×WOOLブランケット 手持ちの材料のため基本的には¥0円 自家製
―2018-11-8―
http://yasashii.wp.xdomain.jp/2018/11/08/blanket/https://i1.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/11/photo-ac.com3_.jpg?fit=640%2C435https://i1.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2018/11/photo-ac.com3_.jpg?resize=150%2C150asdaj1278その他小物その他,小物■□ウールマフラーからブランケット(毛布)は作れるのか!?□■
1、欧州のニットいいね♪
欧州のニット製品が好きだ。
冬、凍てつく欧州の気候は、豊かなニット製品を育む土壌になる。
過酷な環境で育った羊からは、寒さに負けないたくましい羊毛が収穫できる。
羊と暮らし紡がれた技術は、優れた製品を生み出す背景となる。
牧羊が盛んで、寒い国の多い欧州には、優れたニットを生み出す伝統が受け継がれているのだ。
伝統の織り成されたニット製品には、ふんだんに魅力が編み込まれている。
マフラーが増殖中
ニットやコートに比べて購入しやすいことも手伝い、マフラーが増殖してしまった。
美しいパターンと、吟味された原毛、マフラーにはニットの魅力がたくさん詰まっている。
とはいえ、20本近くのマフラーを持つのは正直宝の持ち腐れだから、思い切ってマフラーからブランケットを作ってみようと思いついた秋の一日だった。
2、材料
用意するもの。
マフラー
毛糸用の針
ウールの毛糸
あとは時間があればいい。
作り方
マフラーよりもやや長めの毛糸を針に通し、繋ぎ合わせるマフラーの裏側をスパイラルに縫ってゆく。
正式な縫い方は“巻きかがりはぎ”というらしい。
縫い合わせる生地の端と端がぴったり重なるように縫ってゆく。
出典:巻きかがりはぎ | かぎ針編みの基本 ネコジロウTV
この時、糸を引っ張りながら縫ってゆくのがポイントだ。
毛糸もマフラーも伸縮性が強いため、隙間を開けないように力加減を調整し、確認しながら縫ってゆく。
ステッチの間隔は、1.5~2センチ前後が強度的にも見栄え的にもバランス良く納まる。
参照:かぎ針のはぎかた-手編み勉強室
感想
さして難しい技術は必要ではなく、裁縫初心者でも簡単に作ることができた。
多少ステッチが歪んでもそれは、ハンドメイドの味わいになってくれる。
シングルサイズのブランケットを作るのに使ったマフラーの数は8本だった。
それぞれ長さが違ったので、片側で端を揃えた。対辺は凸凹になったものの、違和感もない。それぞれのピースがしっくり馴染み、素朴でありつつどこか懐かしさを覚える仕上がりとなった。
所用時間は、YouTubeを横目のながら縫いで、半日弱だった。
3、寝具とウール
寝具にウールを取り入れると大きなメリットがある。
ウールの特徴である調湿性がばっちり働いてくれるのだ。
調湿性と保温性
ウールは自重の40%近くの水分を吸収し、濡れても冷えにくい特徴がある。
人間は眠っている間に500ccの寝汗をかくといわれているが、ウールの寝具があることにより、優れた吸湿性によって蒸れ感は大幅に軽減される。
ウールの中に蓄えられた水分は、ゆっくり空気中に放出されるため、気化熱の発生も少なく、寝冷えを防いでくれる効果もある。
抗菌性・防臭性
ウールは天然の抗菌性を備えているから、衛生的なメリットもある。
ウールに含まれる金属イオンは、バクテリアの繁殖を抑え、ニオイの発生を防いでくれる。
防臭性の長所を活かし、現在ではアウトドアウェアのベースレイヤー(下着)としてもウールは大活躍している。
ニュージーランド産の良質で細い繊維を使っているので、”チクチク感”はなく、肌触りはいたってマイルドなのだ。
また、これらの特徴を活かし、ソックス(靴下)を製造する専門メーカーもある。
そしてもちろん、寝具としてもウールはオススメであることは言うまでもない。
4、保温性
ウール繊維には独自のクリンプ(縮れ)があり、一本一本の繊維が絡み合うことによって沢山のデッドエア(温かい空気の層)を含むことができる。またウールは熱伝導率が低く、優れた断熱性を持っている。
熱伝導率
ポリエステル 0.20
羊毛(ウール) 0.37
ナイロン 0.38
絹(シルク) 0.44
綿(コットン) 0.54
レーヨン 0.58
麻(リネン) 0.63
※数値が低いほど断熱性が高い
ウールのブランケットを一枚加えるだけで、眠りは深くなる。
高い保温性と調湿性は、冬の寝具にはうってつけなのである。
5、結果は上々
ウールマフラーをリメイクして、ブランケットを作ってみた。
早速、出来上がったブランケットに包まって眠っているが、ポカポカとあたたかく、肌触りは快適そのもので、上質なブランケットが出来上がったと嬉しい気分になっている。
アイデアと根気次第で、ヒザ掛けでも、スヌードでも作れそうだ。
思っているよりもはるかに簡単なので、マフラーが余っている人は秋の夜長に針仕事をしてみるのもいいかもしれない。
6、マフラーブランドの紹介
ブランケット作成に使ったマフラー。アイルランドやスコットランドのブランドが多い。
大判ストールでブランケット
もう一枚作ってみた。
ストールを使って作ったブランケット。
大判のストールなので、2枚でシングルサイズのブランケットが完成した。
柄の方はJOHN TULLOCH、赤紫の方はFranco Bassiで、スコットランドとイタリアのタッグなのである。
WOOLマフラー×WOOLブランケット 手持ちの材料のため基本的には¥0円 自家製―2018-11-8―asdaj1278
en.job1978@gmail.comAdministratorCloset Clothing 研究所ブログ
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