ウインターグローブについて

バイク歴の長さだけ、ウインターグローブ遍歴を重ねてきた。
化繊の防水透湿モデルや、Powwowのガントレット、ディアスキンの裏ボアタイプのものなど、いくつも使い潰してきた。

冬のライディングは過酷なもので、とくに指先の冷えといったら筆舌し難い。
一説によると、時速60キロで走るバイクは、マイナス5℃からマイナス10℃ぐらい体感温度が下がるらしい。風冷効果というものは、それだけ強いものなのだ。

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1、保温性と操作性について

体幹は着込むことで保温力を上げられるが、指先はそうではない。
いたずらにグローブを重ねれば操作性が落ち、軽快さはスポイルされる。
バイクの運転は両手に操作が集中がするので、一瞬のもたつきが即危険につながる。だから、薄くて暖かく、操作性の良いウィンターグローブが理想的なのだけれど、前述したようにこの問題は二律背反する。

問題を解決するにはグリップヒーター・電熱グローブ・ハンドルカバーを導入するしかない。

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グローブは操作性も大切

2、ウインターグローブを選ぶなら

グローブだけでなんとか冬を過ごす方法はないだろうか。

まずはインナーグローブを用意すること。
保温性に優れた、フリースやウールなどの素材、チタンなどの金属を繊維に練り込んで熱を蓄えるハイテク素材もおすすめだ。

ウインターグローブは風を通さないレザーや化学繊維に、防水透湿フィルムが内蔵されているものが断熱性が高く、暖かい空気を蓄えてくれる。
内部にはボアやブランケットが貼られ、中綿にはプリマロフトやシンサレートなどの圧縮に強い化繊の保温材が使われている。

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暖かくて操作性の良いグローブを選ぶのがポイント

構造上ぶ厚くなるウインターグローブなので、仕立ての良し悪しが直に操作性に影響する。
立体裁断・立体縫製が施され、アクションプリーツや伸縮性のある素材を使うなど、手の動きに対応する構造が望ましい。

ウインターグローブを選ぶ際は、必ず試着してみて、フィット感を確かめてから購入するようにしよう。窮屈でもブカブカでもなく、手を動かしやすく、薄手のインナーグローブを着用できるサイズ感を選べば、洗濯しづらいウインターグローブが汚れるのを防ぐこともできるのだ。

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暖かいグローブは冬には必須

3、愛用・冬用グローブ

現在愛用しているモデルは、Lewis Leathers(ルイスレザー)の810 EIGHT TEN Lined Glovesだ。

ルイスレザー画像
810 EIGHT TEN Lined Gloves

ロッカーズにはお馴染みのLewis Leathers製。
グローブも高品質でライダー向けの製品になっている。

グローブの素材は柔らかいシープスキン。
クッション性やグリップに優れ、アクセルワークや各種操作のタッチも良好だ。

裏地にはアクリルボアが貼られている。
保温力はそこそこだが、インナーグローブを別途使えば厳冬期も過ごせる。
バランス的には、防寒力よりも操作性が勝り、冬のアクティブライディングにはうってつけのグローブだ。

シープスキンは柔らかい代わりに耐久性に乏しいイメージもあるものの、すでに5回以上の冬を共に越す活躍ぶりだ。しなやかで強いシープスキンが使われているのか、素材やノウハウに一家言あるのか定かではないが、耐久性は低くはない。さすがLewis Leathers謹製のライディンググローブなのだ。

立体縫製と外縫い&内縫いを組み合わせて作られているので、フィット感がありながら、手も動かしやすい。
シープスキンの柔らかさと相まって、極上の着け心地を約束してくれる。

4、シープスキンについて

実はこのブログを書くまでは、810 EIGHT TEN Lined Glovesの素材はカウハイドだと思っていた。
きめ細かく、柔らかく、そして耐久性もある革なので、牛革だとばかりに思い込んでいたのだ。

色褪せや毛羽立ちはあるものの、5年以上使っていまだに現役ということは、牛革や鹿革と比べても遜色のない耐久性がシープスキンにある証拠なのではないだろうか。

ルイスレザーグローブ画像
5年以上現役のシープレザー

実は以前にもシープスキンのグローブを使っていたことがあるのだが、その時のグローブはワンシーズンで革が切れ、糸がほつれ、お役御免となった。巷でよく言われる『羊革は弱い』という言葉通りの結果になった。

どうやらシープスキンには種類があるようで、ウールシープとヘアシープに分けられ、ヘアシープのレザーの方が丈夫なのだという。

もしかすると以前のシープスキングローブは、前者のウールシープの革で作られたグローブだったのかもしれない。

5、Lewis Leathers

ルイスレザーロゴ
Lewis Leathers

Lewis Leathersは長らく幻のブランドだったが、近年復活し人気を博している。
紹介したグローブのように、華奢そうに見えてしなやかで強い製品を作っている。

悲しいことに値上がりが頻繁にあり、所有している810 EIGHT TEN Lined Glovesも、購入した時よりも1万円近く値段が上がっている。
クオリティを維持しつつ英国製であることを考えれば、いたしかたないことかもしれない。

GOLDTOP画像
英国製グローブで有名なGOLDTOP

かつてはGOLD TOPなど、英国製のレザーグローブの選択肢があったが、バイク人口の減少や化繊グローブの台頭などから、老舗バイクウェアレザーブランドの消滅が相次いだ(GOLD TOPも昨今の“ロンジャン”人気の流れで復活したらしい)。

英国製で1万円程度の良質なライディンググローブがあればいいのだが、価格とクオリティの問題は二律背反、いや、値段は正直というのが正鵠を射た結論かもしれない。

Lewis Leathers 810 EIGHT TEN Lined Gloves 現在価格¥30,000円 ―2019-01-01―

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https://i0.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2019/01/lewis-leathers19.jpg?fit=212%2C212https://i0.wp.com/yasashii.wp.xdomain.jp/wp-content/uploads/2019/01/lewis-leathers19.jpg?resize=150%2C150asdaj1278その他小物小物ウインターグローブについて バイク歴の長さだけ、ウインターグローブ遍歴を重ねてきた。 化繊の防水透湿モデルや、Powwowのガントレット、ディアスキンの裏ボアタイプのものなど、いくつも使い潰してきた。 冬のライディングは過酷なもので、とくに指先の冷えといったら筆舌し難い。 一説によると、時速60キロで走るバイクは、マイナス5℃からマイナス10℃ぐらい体感温度が下がるらしい。風冷効果というものは、それだけ強いものなのだ。 1、保温性と操作性について 体幹は着込むことで保温力を上げられるが、指先はそうではない。 いたずらにグローブを重ねれば操作性が落ち、軽快さはスポイルされる。 バイクの運転は両手に操作が集中がするので、一瞬のもたつきが即危険につながる。だから、薄くて暖かく、操作性の良いウィンターグローブが理想的なのだけれど、前述したようにこの問題は二律背反する。 問題を解決するにはグリップヒーター・電熱グローブ・ハンドルカバーを導入するしかない。 2、ウインターグローブを選ぶなら グローブだけでなんとか冬を過ごす方法はないだろうか。 まずはインナーグローブを用意すること。 保温性に優れた、フリースやウールなどの素材、チタンなどの金属を繊維に練り込んで熱を蓄えるハイテク素材もおすすめだ。 ウインターグローブは風を通さないレザーや化学繊維に、防水透湿フィルムが内蔵されているものが断熱性が高く、暖かい空気を蓄えてくれる。 内部にはボアやブランケットが貼られ、中綿にはプリマロフトやシンサレートなどの圧縮に強い化繊の保温材が使われている。 構造上ぶ厚くなるウインターグローブなので、仕立ての良し悪しが直に操作性に影響する。 立体裁断・立体縫製が施され、アクションプリーツや伸縮性のある素材を使うなど、手の動きに対応する構造が望ましい。 ウインターグローブを選ぶ際は、必ず試着してみて、フィット感を確かめてから購入するようにしよう。窮屈でもブカブカでもなく、手を動かしやすく、薄手のインナーグローブを着用できるサイズ感を選べば、洗濯しづらいウインターグローブが汚れるのを防ぐこともできるのだ。 3、愛用・冬用グローブ 現在愛用しているモデルは、Lewis Leathers(ルイスレザー)の810 EIGHT TEN Lined Glovesだ。 ロッカーズにはお馴染みのLewis Leathers製。 グローブも高品質でライダー向けの製品になっている。 グローブの素材は柔らかいシープスキン。 クッション性やグリップに優れ、アクセルワークや各種操作のタッチも良好だ。 裏地にはアクリルボアが貼られている。 保温力はそこそこだが、インナーグローブを別途使えば厳冬期も過ごせる。 バランス的には、防寒力よりも操作性が勝り、冬のアクティブライディングにはうってつけのグローブだ。 シープスキンは柔らかい代わりに耐久性に乏しいイメージもあるものの、すでに5回以上の冬を共に越す活躍ぶりだ。しなやかで強いシープスキンが使われているのか、素材やノウハウに一家言あるのか定かではないが、耐久性は低くはない。さすがLewis Leathers謹製のライディンググローブなのだ。 立体縫製と外縫い&内縫いを組み合わせて作られているので、フィット感がありながら、手も動かしやすい。 シープスキンの柔らかさと相まって、極上の着け心地を約束してくれる。 4、シープスキンについて 実はこのブログを書くまでは、810 EIGHT TEN Lined Glovesの素材はカウハイドだと思っていた。 きめ細かく、柔らかく、そして耐久性もある革なので、牛革だとばかりに思い込んでいたのだ。 色褪せや毛羽立ちはあるものの、5年以上使っていまだに現役ということは、牛革や鹿革と比べても遜色のない耐久性がシープスキンにある証拠なのではないだろうか。 実は以前にもシープスキンのグローブを使っていたことがあるのだが、その時のグローブはワンシーズンで革が切れ、糸がほつれ、お役御免となった。巷でよく言われる『羊革は弱い』という言葉通りの結果になった。 どうやらシープスキンには種類があるようで、ウールシープとヘアシープに分けられ、ヘアシープのレザーの方が丈夫なのだという。 もしかすると以前のシープスキングローブは、前者のウールシープの革で作られたグローブだったのかもしれない。 5、Lewis Leathers Lewis Leathersは長らく幻のブランドだったが、近年復活し人気を博している。 紹介したグローブのように、華奢そうに見えてしなやかで強い製品を作っている。 悲しいことに値上がりが頻繁にあり、所有している810 EIGHT TEN Lined Glovesも、購入した時よりも1万円近く値段が上がっている。 クオリティを維持しつつ英国製であることを考えれば、いたしかたないことかもしれない。 かつてはGOLD TOPなど、英国製のレザーグローブの選択肢があったが、バイク人口の減少や化繊グローブの台頭などから、老舗バイクウェアレザーブランドの消滅が相次いだ(GOLD TOPも昨今の“ロンジャン”人気の流れで復活したらしい)。 英国製で1万円程度の良質なライディンググローブがあればいいのだが、価格とクオリティの問題は二律背反、いや、値段は正直というのが正鵠を射た結論かもしれない。 Lewis Leathers 810 EIGHT TEN Lined Gloves 現在価格¥30,000円 ―2019-01-01―クローゼットの中を私物を研究してゆくブログです